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【京都の弁護士グループ】安保法制に異議あり!怒れる女子たちの法律意見書(※男子も可)

怒れる京都の女性弁護士たち(男性弁護士も可)が安保法制の問題点について意見するブログです。

ウェブ学習会「 秘密保護法+共謀罪+盗聴法=戦争するための市民監視体制の完成!?」

きのう(4月14日)から、「ついに」参議院法務委員会で審議入りした刑事訴訟法『改正』案。

皆さん、ご存知でしたか?

 

去年8月24日のブログにも書きましたが、この刑事訴訟法「改正」案、改正とは名ばかりのもの。

不十分な取調べの一部可視化とひきかえに、盗聴拡大などの警察・検察の権限拡大が盛り込まれていて、むしろ「改悪」かも・・・。

 

現在でも盗聴法(通信傍受法)はあるんですが(1999年8月成立、翌2000年8月施行)、憲法で保障されたプライバシー権や通信の秘密を侵害するものだ!という、国会内外の強い反対を押し切って、ようやく成立。

そのため、対象犯罪は組織的殺人や薬物、銃器犯罪、集団密航という4つの重大犯罪に限定され、手続も厳格に定められていて、警察にとっては使いにくい制度になっていました。

ところが、今回の法案は、対象犯罪を傷害、窃盗、詐欺など、ごくありふれた一般的な犯罪に拡大。

さらに、通信事業者による立会・封印などの厳格な手続を不要とすることによって、警察が盗聴を気軽にできるようにしてしまいます。

 

注意しないといけないのは、この盗聴の拡大、「たまたま」、「単独で」、実施しようというものではないんですね。

 

2013年12月に、強い反対を押し切って成立した秘密保護法のことは、まだ記憶に新しいと思います。

「特定秘密」であると指定された事柄を知ろうとすれば、厳しく処罰されます。でも、何が「特定秘密」であるのか自体、それは「秘密」です。

市民や報道機関が政府の行為を監視したり批判したりしようとするときに、それと知らずに「特定秘密」を知ろうとしてしまう可能性があります。


しかも、「特定秘密」の取得については共謀罪の規定アリ。

「特定秘密」を取得しようと話し合っただけで、実際には取得しなくても、犯罪として処罰されてしまうという、恐ろしさ・・・。

この秘密保護法によって、政府にとって都合の悪い情報にアクセスしようとすることが妨げられ、政府の行為を監視したり批判したりしようという活動を萎縮させることになります。

 

この秘密保護法に組み込まれていた「共謀罪」については、「特定秘密」の取得という場面だけではなく、600以上もの広範な犯罪に範囲を拡大していこうという動きもあるんですね。

 

共謀罪法案は、かつて何度も国会に上程されましたが、2006年に廃案になったという「ゾンビ法案」。

けれど、秘密保護法が成立してからは、「次は共謀罪」というかけ声の下、国会に法案を出すという産経新聞など報道が繰り返されています。

この共謀罪は、犯罪に当たる行為を何もしなくても、話し合った(共謀)だけで罪になってしまうというもの。

いわば悪い「考え」を処罰することに近い効果を持つものです。

近いうちに(今年の秋の臨時国会?)法案が出てくる可能性が高く、こちらも要注意!です。

 

秘密保護法の共謀罪も、新設が狙われている共謀罪も、事件の結果どころか、犯罪に当たる行為すら何もない段階での犯罪なので、事件や行為から取り締まることはできません。

じゃあどうするかと言えば、必然的に、「話し合い」そのものを捕捉する必要があります。

「話し合い」そのものを捕捉する・・・そう、まさに盗聴の出番ですよね。

盗聴が有力な捜査方法となる、という可能性が高いのです。

 

このように、秘密保護法、共謀罪と盗聴法は切っても切れない関係にあります。

秘密保護法、共謀罪と盗聴法は、政府が市民に知られたくない情報を隠したり、政府の行為を監視したり批判したりする者を黙らせたりするために役立つものなんです。

 

今の時期に、秘密保護法が成立し、盗聴法の拡大が準備され、さらには共謀罪の新設が狙われていることは、決して偶然ではありません。

戦争をしようとするときに、国内で、戦争に反対する声が高まったり、政府に対する批判が強まったりしていたのでは、安心して外に出て行くことができません。「銃後の備え」がなければ戦争に集中できません。

そのために、戦争に反対したり政府を批判したりする人々を監視し、そういう声を抑え込まなければなりません。そのための重要な手段が、秘密保護法であり、共謀罪であり、盗聴法なのです。


気が付いたら、「国の秘密は国のもの」、「私たち市民の秘密は国のもの」、なぁんてことにならないように、安保法制を廃案にすると同時に、秘密保護法や共謀罪や盗聴法についても問題点を知って、反対の声を上げていくことが、とっても大切です。                           

  (弁護士 大杉光子)

 

※併せてお読みください。↓↓↓

gekidojo-kyoto.hatenablog.com

 

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