【7/10参院選】選挙に興味がないあなたこそが選挙結果を左右する!
参議院選挙まで残すところ1週間になりました。
選挙情勢としては自民・公明・おおさか維新の優勢が伝えられています。みなさんは投票の予定は決められましたか?
「行けたら行くけど、行けないときは行けないかな。」
「晴れたら行くけど、雨なら行かない。」
「朝は寝てる。夜は飲み会。昼は昼で、ダラダラする予定があって忙しい。」
そんな人もいると思います。
でも、きっとそんなあなたも
「あなたの選挙区では有権者が3人でそのうちの1人があなたです。」
と言われれば絶対に選挙に行くのではないですか。
どこかで「所詮自分の1票で選挙結果が変わるわけでなし。」という考えがあるのではないでしょうか。
しかし、その考えは間違っています。
国民の1票にはどの1票にも同じだけの重みがあるのだなんて、そんなきれい事は今は言いません。
むしろあまり選挙に行く気がないあなたの1票には、政治に熱心な人の1票をさらに上回る重みがあるのです。
選挙というのは言うまでもなく、複数の候補者がその得票数を競い合い、より多く得票した候補者が当選するというシステムで、それ以上でもそれ以下でもありません。
(もちろん1票の格差問題や選挙制度の問題など複雑な問題がたくさんあることは承知していますが、ここではあえて触れないこととします。)
では、有権者が100人の選挙区のことを考えてみましょう。
仮にA候補者が51票、B候補者が49票を獲得したときにはA候補者が当選します。この場合、棄権票は0票です。【ケース1】
次にA候補者が30票、B候補者が25票を獲得したときにもA候補者が当選します。この場合、棄権票は45票です。【ケース2】
さらにA候補者が2票、B候補者が1票を獲得したときにもA候補者が当選します。この場合、棄権票は97票です。【ケース3】
こうしてみれば、投票率が低いときには棄権票がキャスティングボートを握っていることがよくわかります。
2014年12月の衆議院議員総選挙をみてみますと、投票率は52.66%、つまり棄権率は47.34%です。上の例だとケース2にほぼ同じですね。
次に、「棄権票が投票行動に転じても、それぞれ得票率に応じて票が積み増されるだけで、結局選挙結果は変わらないんじゃないか。」と思う人もいるでしょう。
つまり、投票に行ったところで次のようなグラフの結果になるのではないかという懸念です。
しかし、現実には組織票というものがあり、いわゆる55年体制の下で長期間政権を担当していた自民党や、創価学会を支持基盤とする公明党には盤石の組織票がついています。
本来浮動票である棄権票が積み増されるとすれば、組織票以外の票数に準じて積み増される可能性が高いです。
つまり、棄権票が投票行動に転じるという現象は、得票の多くの部分を組織票に頼っている自民党・公明党にとって最大のリスク要因なのです。
2014年12月の衆議院議員総選挙での自民党の得票は、全有権者の票のうち比例代表選挙で17%、 小選挙区で24.5%。
棄権票各47.34%の前では取るに足りない数字です。
自公政権はあなたの1票が眠り続けることを、きっと心の底から願っているのです。
自公にとっての最終防衛ラインの手前側にいたはずのガチガチの棄権票が投票行動に転じだせば、選挙結果はきっと大きく変わってくるはずです。
いや、変わらなければおかしいです。
2014年12月の衆議院議員総選挙前、菅義偉官房長官は「集団的自衛権は争点ではない」と保障し、自民党は「アベノミクス選挙」と銘打って戦い大勝を果たしました。
ところが、選挙後の1年間、景気対策もそこそこに、集団的自衛権に関する安保法制確立に総力を挙げたことはご承知の通りです。
安倍首相が「参院選で憲法改正の争点化は不要」などと述べている様子には既視感すら感じます。
自公政権が参院選で憲法改正の発議が可能となる2/3を獲得すれば、自衛隊を軍隊(国防軍)に再編成し、政府の判断一つで憲法の人権条項等を停止できる緊急事態条項の創設等の憲法改正に総力を挙げることは目に見えています。
現に京都選挙区の自民党候補も毎日新聞の候補者アンケートに対して「国防軍の創設を」と回答しています。
この自公政権を止められるのは、主要4野党(民進党、共産党、生活の党、社民党)を勝たせる力を持つ棄権票を保持している層しかいません。
あまり選挙に行く気になれないあなた、そろそろ本気を出されてはどうですか?
(弁護士 秋山健司、弁護士 谷口和大)
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