【京都の弁護士グループ】安保法制に異議あり!怒れる女子たちの法律意見書(※男子も可)

怒れる京都の女性弁護士たち(男性弁護士も可)が安保法制の問題点について意見するブログです。

【寄稿】後悔するより投票に行こう!~EU離脱騒動の最大の教訓~ 弁護士 川口 直也

 選挙終盤、各紙が「改憲4党が3分の2に迫る」との報道を流している。

www.asahi.com

 

 一方、EU離脱ショックに揺れるイギリスでは、国民投票の再実施を求める請

願への署名者が400万人を超えたとか。

www.asahi.com

 国民の相当数がそういう声を上げるのには、それなりの止むに止まれぬ事情が

あるのだろうが、一度投票で決まったことをその直後にもう一度やり直してくれ

というのには、さすがに違和感を感じざるを得ない。 

 ところで、この国民投票、投票率は72.1%だったそうである。

www.asahi.com

 国論を2分したかのように見受けられるこの国民投票でさえ、有権者の10人

に3人は投票に行っていないのである。

 

www.nikkei.com

 翻って、2013年の参議院議員選挙の投票率は52.61%、2014年の

衆議院議員選挙の投票率は、52.66%と、有権者の半数は投票に行っていないのである。

(総務省公表 http://www.soumu.go.jp/main_content/000255919.pdf

 

 衆議院は既に、自公勢力が3分の2を占める。今回の選挙で改憲4党が3分の

2を占めれば、憲法改正の発議が可能となる。

 想像して欲しい。「その時」、我々はどんな思いをもって今回の選挙を振り返

ることになるだろうか。

 

 British(英国)とRegret(後悔)を組み合わせた「Bregret(ブリグレット)」

という造語が登場しているそうだが、我が日本には古来より、「後悔先に立たず」

という諺があるのは、誰もが知るとおりだ。

 

 後悔するより投票に行こう!

 これが、地球の反対側から見たEU離脱騒動の最大の教訓である。

 

(弁護士 川口 直也)