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【京都の弁護士グループ】安保法制に異議あり!怒れる女子たちの法律意見書(※男子も可)

怒れる京都の女性弁護士たち(男性弁護士も可)が安保法制の問題点について意見するブログです。

【寄稿】戦争否定の平和憲法を否定する愚~弁護士 谷口忠武

※谷口忠武弁護士からご寄稿いただきました!         

 新聞で、戦争の報道があるたびに、いつも「なんてばかなことを!!」と思います。
 米ソ対立下のもの、民族紛争、宗教紛争、部族間紛争など、理由の如何を問いません。
 私の心の底に、戦争に対する絶対悪との信念と全否定が住み着いているからです。

  私は、第2次世界大戦中の昭和17年2月に朝鮮(現在北朝鮮)で生まれ、終戦直後にいわゆる「引揚げ」で帰ってきました。

 戦時中のことは全く記憶にありません。
 引揚げの際の記憶は有るよなないよな感じです。

 戦後の悲惨、労苦については実体験としてしっかり記憶にあります。

 日本国憲法は、私が10歳の時に施行されました。
 私たちの世代の者は、できたての理想に満ちた初心な憲法と共に育って来ました。
 安倍首相のおじいさんが盛んに主張していたような「押しつけ憲法」意識は全くありません。

 第2次世界大戦の悲惨な体験は、世界中の人々に、戦争が、勝者敗者を問わず無限大の人権侵害を生じさせること、人権が、全ての人間に等しく保障さるべきものであることを強く認識させました。
 世界人権宣言は、このような経験と反省に基づいて国連憲章として宣言されたものです。

 「全ての人間は、生まれながらにして自由であり、権利と尊厳について平等である。」

 この理念は、戦争の否定なくして決して達成できないものです。
 理想論に過ぎないという人がいるかもしれませんが、世界が進むべき方向を示しているものであることには疑いの余地なきものと考えています。

 日本国憲法は、こうした背景の下にできあがりました。
 制定に、占領軍が関与したか否かは私は全く気にしたことがありませんし、正しい方向を示すものであるなら、云々すべきものでもないと思います。

 日本国憲法の、基本的人権尊重主義、平和主義は、当時世界が一致して認めた指針と軌を一にするものであり私たち日本人が進むべき方向を示していることに疑いようがありません。
 私たちは、この理念を大切に守り続けなければなりません。

 安倍首相が画策する一連の流れは、明らかにこの方向を意識的にねじ曲げようとするものです。
 私が生まれ育って、大切にし続けてきたものを取り上げて否定しようとするものです。
 絶対に認めることができません。

(平成27年9月13日 弁護士 谷口忠武 )